2020年10月09日
鍼灸は何に効くか?
ブログ 健康
肩コリ 腰痛に良いって聞いたけど・・・
特に初めての方は、ちょっと悩みますよね!
ではまず、当院でよく扱う症状などご紹介します。
目次
- ○ この3年間で、新たにお見えになった方のお悩み。
- ・第1位と2位 これはもう鉄板ですネ! やはり 肩コリと腰痛でした。
- ・第3位は女性のお悩みでした。
- ・第4位は肩や膝など関節や、骨筋のお悩みでした。
- ・第5位は未病です。
- ・その他
- ○ 最後に ”WHOが発表した鍼灸治療の適応疾患” を見てみましょう。
- ・ WHOの 鍼灸治療が有効とする具体的な疾患名
この3年間で、新たにお見えになった方のお悩み。
当院に新たにお見えになられた方々のお悩みを、多い順にご紹介していきます。
意外とバリエーション豊富で、エッ!こんなのにも効くのってのもあるかと。
ちなみに複数のお悩みをお持ちでの場合(実はこれが多いんですが!)
最初のに絞らせてもらいました。
では見ていきましょう。
第1位と2位 これはもう鉄板ですネ! やはり 肩コリと腰痛でした。
この二つで56%を占めました。
一位は肩コリですが、これには首のコリや寝違い
頸肩腕症候群なども含めます。
頭痛を伴う事もよくあります。
肩コリは近年 特に増えていますが、
原因としてやはり、パソコン作業の増加が上げられます。
ノートパソコンなどで肘や手首を浮かせて打つと、コリが更に倍増します。
目の疲労からも来るので、スマホのやり過ぎにも注意しましょう。
あとストレスも密接に関係して来ます。
上手に発散してくださいネ!
二位の腰痛には、ギックリ腰も含みます。
坐骨神経痛を併発してることが多いです。
こちらの原因としては、長時間座り過ぎと運動不足が挙げられます。
あと二つに共通するものとして、寝具が挙げられます。
高さの合ってないマクラや、柔らか過ぎたり へたったマットレス。
お気を付けください。
第3位は女性のお悩みでした。
中でも冷え性が多かったです。
あと生理痛 生理不順や、不妊でお悩み などでした。
これらは 漢方薬の併用をお勧めする事が多いです。
また 逆子でお見えになった方が3%でした。
これは、近くの産婦人科からのご紹介の賜です。
実はこれ、お灸が効くんですよ!
あと 産後の悪露(体調不良やウツ、腰痛、など)や
「母乳の出が悪い」といったお悩みがありました。
第4位は肩や膝など関節や、骨筋のお悩みでした。
中でも肩関節は、肩関節周囲炎(通称 五十肩)とインピンジメント症候群(腱板損傷*)が多いですね。
*腱板(けんばん)とは肩の三角筋の下にあるインナーマッスルで、肩を回す際に使います。
野球など、肩を酷使する人が傷めやすいんです。
次に多かったのが膝関節で、変形性や半月板 靭帯損傷で、お見えになりました。
あと テニス肘や手首の腱鞘炎 といったところでした。
その他 こむら返りや、骨折や捻挫の後遺症などもありました。
第5位は未病です。
未病とは
自覚症状はないが、検査で異常が見られる。(西洋医学的未病)と
自覚症状はあるが、検査で異常がない。(東洋医学的未病)
に分けられます。 *日本未病学会の定義による。
なんとなくダルイ 疲労しやすい 理由なき不調 原因不明の頭痛
といった、はっきりしない症状が続く状態です。
*「冷え」は便宜上女性のお悩みに分類しました。男性にもありますが
「未病を治す」とは、病気になる前の段階で、様々な方法で対処することによって発病を防ぐことに他なりません。
もちろん 鍼灸や漢方が有効であることに言をたちません。
その他
多かった順に
◎顔のお悩み・・・ 頭痛、耳鳴り、めまい、副鼻腔炎、顔面麻痺
ホウレイ線やタルミなどの美容
美顔鍼は 最近二十代の男性にも好評です!
◎膀胱のお悩み・・・尿失禁、頻尿
◎内臓疾患・・・・胃痛、便秘、下痢、甲状腺、糖尿病
術後プライマリーケア
◎神経痛・・・肋間神経痛などで出るヘルペスも含みます。
◎ウツ、パニック障害
◎脱毛症
◎痛風
などでした。
まとめてみて、結構いろいろあったなぁ と思いました。
最後に ”WHOが発表した鍼灸治療の適応疾患” を見てみましょう。
1979年 、WHOは鍼灸治療の適応疾患43疾患を発表しました。
これは臨床経験にもとづくものであり、必ずしも研究上の裏付けを伴うものではありませんが、鍼灸治療の幅広さが理解される資料です。
WHOの 鍼灸治療が有効とする具体的な疾患名
神経系 神経痛(三叉、肋間、坐骨など)、頭痛、歯痛、ヘルペス、顔面神経麻痺、しびれなど
運動器系 五十肩、むち打ち症、頸肩腕症候群、腰痛症、ギックリ腰、椎間板ヘルニア
変形性膝関節症、関節炎、リウマチ、肩こり、寝ちがい、筋肉痛、捻挫、テニス肘、腱鞘炎など
消化器系 胃炎、胃下垂症、胃酸過多症、胃痙攣、胃・十二指腸潰瘍、口内炎、慢性肝炎、胆石症、慢性腸炎、便秘、下痢、痔疾など
循環器系 高血圧症、低血圧症、心臓神経症、動悸、浮腫、冷え性など
内分泌系 糖尿病、甲状腺機能障害、痛風など
呼吸器系 風邪、扁桃炎、咽頭炎、気管支炎、喘息、咳など
泌尿器系 慢性腎炎、膀胱炎、ネフローゼ、前立腺肥大など
感覚器系 眼精疲労、仮性近視、白内障、鼻炎、副鼻腔炎、耳鳴り、メニエール症候群、めまいなど
婦人科系 生理痛、月経異常、乳腺症、更年期障害、冷え、のぼせ、つわりなど
小児科系 小児喘息、夜尿症、夜泣き、かんの虫、消化不良、虚弱など
その他 自律神経失調、不眠症、ストレス性疾患、心身症、アレルギー、アトピー性皮膚炎、慢性疲労、成人病の予防など
上記の表は、これらの疾患にしか効果が無いというものではなく、あくまで国際基準を提示したのみです。
また、鍼灸治療には術者の技術に依るものが大きいことを付け加えます。
上記以外の疾患でお困りの方や、原因不明のものもお気軽にご相談ください。
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